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研究学会の活動について

第3期会長 ご挨拶

 この度、本学会の会長に再任された二宮周平です。本来であれば会長は1期で交代し、より多くの方が学会の運営を担うことが学会に清新さをもたらすものと考えますが、これから述べる事情により、もう1期務めさせていただくこととなりました。

 本学会は、多分野の多様な職種の方が集い、研究活動を行います。分野によって、また職種によって前提とされる常識が微妙にずれることもあります。本学会を安定的に運営できる組織・体制作りを行い、より多くの方が会員になっていただけるような取組みが求められています。私は立命館大学を定年退職し、現在は、毎週1回、立命館法科大学院の非常勤講師をしています。現役のみなさまに比べると、多少、時間的なゆとりもあるかもしれず、副会長、事務局長、各理事、そして会員のみなさまと一緒に上記の取組みを進めていく世話係として、2期目の会長職を務めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 ところで現在、子の監護教育に関する父母の責務を明記し、可能な場合には離婚後の共同親権を選択できる法制の国会審議が開始しています。法学、家族社会学、心理学、社会福祉・児童福祉学など各分野の研究・実務の専門家によってそれぞれ検討することもできますが、本学会であれば、これらの分野の専門家が知見と経験を出し合って共同研究し、学びを深め、それを社会に発信することができます。本学会の強みを活かして、旺盛な研究活動を行うことができるように学会を運営したいと考えます。  最後に、私の好きなフランスの詩人、ルイ・アラゴンの有名な一節「教えるとは希望を語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと」(ストラスブール大学の歌より)を引用して、ご挨拶を終えたいと思います。

2024年4月3日                       
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会 第3期会長 二宮 周平



第2期会長 ご挨拶


 当学会の設立者である野口康彦会長を引き継ぐ二宮周平です。専門は家族法です。子どもの育ちにかかわる複合的な分野の研究者、実務家・実践家の協働による研究という趣旨に賛同し、会員になりました。実は私には反省があります。米国の児童精神科医、リチャード・A・ガードナーは、1970年にThe Boys and Girls Book about Divorceを公刊しました。深沢道子さんの邦訳『パパとママの離婚~親と子のためのカウンセリング』(社会思想社)は1980年、現代教養文庫版は1993年に刊行されています。初めて読んだのは、2015年6月です。複合的な分野の学際的研究の場に参加していれば、もっと早くこの本の存在を知り、親の別居、離婚に直面する子どもの意思の尊重、意見形成支援、子どもへの情報提供などの必要性に気づき、法学の視点から検討していたかもしれません。しんどい立場にある子どもたちへのエンパワメントに多少とも役立てたかもしれません。様々な分野の方の交流により、問題関心を豊富にすることができるような学会の運営をみなさんと一緒に追求したいと思います。より一層のご参加、ご支援をお願いいたします。

2021年4月1日                       
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会 第2期会長 二宮 周平



第1期会長 ご挨拶

日本離婚・再婚家族と子ども研究学会(The Japanese Association for Research on Children of Divorced Families and Stepfamilies)は、2018年4月に設立された新しい学会です。離婚・再婚家族への適切な支援のあり方を念頭におきながら、特に子どもの養育問題に着目し、子どもの意思への配慮、及び利益の尊重と福祉の増進の実現を目指して、本研究学会は発足しました。心理学、社会学、法学、教育学、社会福祉学、医学など子どもの育ちにかかわる分野の学術的研究者、そして司法関係者や離婚・再婚家族への支援活動を行っている方のような、実務・実践に携わる者が協働して研究を推進し、もって社会に貢献することを目的としています。

子どもの育ちにかかわる複合的な分野の研究者や実務家・実践家の協働による研究会や研修会の開催、そして学会誌の発行等の研究活動を積極的に展開し、離婚・再婚を経験した子どもの環境を整備し、家族への有用な支援を探求することが本研究学会の社会的な使命であると考えます。皆様のご入会と積極的なご参加・ご支援をお願い致します。

日本離婚・再婚家族と子ども研究学会 第1期会長 野口 康彦