第2期会長 ご挨拶
当学会の設立者である野口康彦会長を引き継ぐ二宮周平です。専門は家族法です。子どもの育ちにかかわる複合的な分野の研究者、実務家・実践家の協働による研究という趣旨に賛同し、会員になりました。実は私には反省があります。米国の児童精神科医、リチャード・A・ガードナーは、1970年にThe Boys and Girls Book about Divorceを公刊しました。深沢道子さんの邦訳『パパとママの離婚~親と子のためのカウンセリング』(社会思想社)は1980年、現代教養文庫版は1993年に刊行されています。初めて読んだのは、2015年6月です。複合的な分野の学際的研究の場に参加していれば、もっと早くこの本の存在を知り、親の別居、離婚に直面する子どもの意思の尊重、意見形成支援、子どもへの情報提供などの必要性に気づき、法学の視点から検討していたかもしれません。しんどい立場にある子どもたちへのエンパワメントに多少とも役立てたかもしれません。様々な分野の方の交流により、問題関心を豊富にすることができるような学会の運営をみなさんと一緒に追求したいと思います。より一層のご参加、ご支援をお願いいたします。
2021年4月1日
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会 第2期会長 二宮 周平
第1期会長 ご挨拶
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会(The Japanese Association for Research on Children of Divorced Families and Stepfamilies)は、2018年4月に設立された新しい学会です。離婚・再婚家族への適切な支援のあり方を念頭におきながら、特に子どもの養育問題に着目し、子どもの意思への配慮、及び利益の尊重と福祉の増進の実現を目指して、本研究学会は発足しました。心理学、社会学、法学、教育学、社会福祉学、医学など子どもの育ちにかかわる分野の学術的研究者、そして司法関係者や離婚・再婚家族への支援活動を行っている方のような、実務・実践に携わる者が協働して研究を推進し、もって社会に貢献することを目的としています。
子どもの育ちにかかわる複合的な分野の研究者や実務家・実践家の協働による研究会や研修会の開催、そして学会誌の発行等の研究活動を積極的に展開し、離婚・再婚を経験した子どもの環境を整備し、家族への有用な支援を探求することが本研究学会の社会的な使命であると考えます。皆様のご入会と積極的なご参加・ご支援をお願い致します。
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会 第1期会長 野口 康彦