2020年度第1回研修会のご案内
下記のとおり、オンラインにて研修会を開催いたしますのでご案内申しあげます。
今回の研修会では、家族療法やカウンセリングにおける臨床経験を豊富にもつ中村伸一会員(中村心理療法研究室 室長)から、高葛藤カップルや子どものいる父母の離婚・再婚を対象としたケースへの支援と介入の実際についてご講演いただきます。後半のディスカッションでは、多様な家族のなかの子どもたちへの配慮をどのように考えるか、精神医学・臨床心理、家族療法、社会学、当事者支援活動それぞれの立場から検討します。ぜひご参加ください。
※情報更新:2021/3/6 研修参加者用マニュアル掲載(ページ下段)
※情報更新:2021/3/15 研修会タイムスケジュール変更
日時:2021年3月21日(日)13:00~16:00 ※午前中に臨時総会があります。
場所:Zoomでのオンライン開催
参加方法:「基調講演(一般公開)」は、事前に収録したご講演動画をZoomウェビナーで配信します。その後短く質疑応答の時間をとり、終了となります。
休憩時間をはさんで、後半の「ディスカッション(会員限定)」からはZoomミーティングで行います。ZoomのURLは前日に、事前に申し込みされた方へメール(HPシステムにご登録のメールアドレス宛)でお送りします。
※基調講演の動画は、後日期間限定での公開を予定しています(ただし申込者のみ視聴可能)。
参加費:正会員 1,000円、学生会員 500円、非会員 2,000円
参加申し込み期限:2021年3月17日(水)まで。
申し込み方法は、会員は学会Webページから、非会員はPeatixからお願いします。※Peatixは左記のリンクからお申し込みください。
【プログラム】
■基調講演 13:00 ~ 14:40 (一般公開)
中村伸一 氏
プロフィール:中村心理療法研究室 室長、夫婦・家族療法を専門とする精神科医、医学博士。日本家族療法学会前会長、米国家族療法アカデミー正会員、アジア家族療法アカデミー評議員、アジア治療的アセスメントセンター顧問。
「子どもの問題で来談する家族を援助する ―子どもの問題行動や症状が訴えていること」
両親の関係に敏感でない子どもは皆無と言ってよい。子どもは常に両親が対立することのない平穏で安心できる環境を家庭生活に求める。しかし、とりわけ両親関係がある程度長期にわたって陰に陽に激しく対立的であるとき、とくに幼い子ども達のこころは傷を負い、その傷は癒されないまま長期的にこころの底に抱え込まれる。そのひとつの証左が、児童・小児期逆境体験(Adverse Childhood Experiences)や複雑性PTSD(Complex PTSD)あるいは発達における外傷(Developmental Trauma: van der Kolk)として今日ではよく知られる現象となった。こころの健全な発達やその傷からの回復を目的に臨床活動をおこなう私にとっては、家庭での子どもの傷つきに目を向け、その存在を家族に伝え、できるだけ子どもたちのこころの傷を長期的で深いものにしないように協力してもらおうと努力する。しかし、現実には多大な困難に立ち向かうこともまれではない。長年の臨床活動のなかで経験をもとに、いくつかの架空の例を示しながら、私の工夫と援助の一端を紹介したい。
※ご講演後に短く質疑応答の時間をとります。
■ディスカッション 15:00 ~ 16:00 (会員限定)
コメンテーター:緒倉珠巳(ステップファミリー・アソシエーション・オブ・ジャパン)/ 野沢慎司(明治学院大学)
司会:菊地真理(大阪産業大学)
■参加者マニュアル (参加いただく前にお読みください)